
オンラインカジノは法律違反なのか検証してみた
ギャンブルに関する日本の法律とオンラインカジノの関係性を解説
ギャンブルに関連する日本の法律|賭博罪の内容と定義
日本において賭博は禁止されています。金銭以外にも土地や車などの資産の所持権を争うというのも、賭博罪の構成要素の一つとなっています。金銭やブランド品など長期にわたって価値のあるものを賭けて遊んだ場合には、賭博罪と定義されます。仲間内であったとしても金銭などをかけた場合には賭博罪として該当します。しかし、食べ物や飲み物などの一時の娯楽を供するものであれば、賭博の対象にはならないと定義されています。
賭博罪の違反をした場合には、単純賭博罪の場合は50万円の罰金または科料ということになります。暴力団が関係している、賭博の主犯である、反省をしていないなどの場合悪質と判断されて重い処罰が下る可能性があります。ただし、違反行為が軽度の場合は逮捕されても身柄拘束は長引かず、罰金を支払って終了というケースもあります。
オンラインカジノでの賭博行為は賭博罪に抵触するのか?
金銭をかけた場合には賭博罪となってしまいますが、ここで問題となるのはインターネットを通じてカジノで遊ぶ、オンラインカジノは法律に違反するのかということです。金銭を賭けてカジノゲームを行うためオンラインカジノは法律の内容的には違法ということになっています。しかし現在日本の法律では、賭博罪は胴元と一緒に取り締まることが原則です。オンラインカジノの胴元は海外の会社であることが多く、日本の法律では胴元とセットで取り締まれないことから違法性を認めるのは難しいというのが結論となっています。
日本にいて自宅で遊ぶ分には、逮捕することは難しいと考えられます。つまり、法律では違反でも合法でもないグレーゾーンと言えます。海外在住または旅行で一時的に海外にいる場合などは、日本人でも遊ぶ分には合法となっています。ただし、店舗においてオンラインカジノで遊んだという場合には、店舗側が利益を出しているときには賭博罪の必要共犯または対向犯が成立されるため法律違反と判断されます。
過去の事例からオンラインカジノの違法性を検証
基本的にオンラインカジノはグレーゾーンですので逮捕されることはありませんが、スマートライブカジノというオンラインカジノで遊んでいた人が逮捕されるスマートライブカジノ事件という事件が起きています。さまざまな条件が揃っていたとして逮捕されたのは3人のプレイヤーのみで胴元は逮捕されず、2人が略式起訴を受け入れましたが、略式起訴の受け入れを拒んだ1人が裁判で争うことなく不起訴処分になっています。
胴元のカジノは海外で適法で運営されていたためあったことから逮捕されておらず、検挙の余地がないのにも関わらずに利用者を取り締まるのは法律の趣旨に反していて、妥当ではないため裁判もなく不起訴処分になったのだと考えられています。ただし、日本語サポートのみで運営していたドリームカジノは国内で運営されていると判断され、運営者が逮捕された事件もあります。
オンラインカジノで逮捕される可能性がある条件と対処方法
スマートライブカジノは、日本人限定でサービスを行っていた疑いがあり目をつけられていたとされています。 スマートライブカジノ事件の場合は、日本人ディーラーがゲームを進行していて、日本人が利用しやすい時間帯にライブブラックジャックが行われていた、日本人同士が日本語でチャットしながら遊べたなどの条件から国内でカジノを行っているも同然と判断して警察が動いたとされています。対してドリームカジノ事件では運営会社が国内にあったことで運営者が逮捕されている事件です。
海外で運営許可を取っている会社が胴元あっても日本人限定でサービスを提供している場合は、プレイヤーが逮捕される可能性が十分にあります。 オンラインカジノはグレーゾーンですので、プレイヤーが逮捕された時には控訴すると不起訴となる可能性があります。しかし、海外に拠点があったとしても実質的な運営を国内でやっていた場合には賭博罪として逮捕されることが考えられます。
【結論】オンラインカジノはグレーゾーン|違法だが裁く法律がない
賭博をしているという点では違法ではありますが、オンラインカジノのように海外に会社がある場合は胴元とセットで逮捕することができないので逮捕はされないのが現状です。ただし、過去の事例から考えると会社が海外にあっても日本限定でサービスを提供している、運営を日本国内で行っているオンラインカジノは危ないとされています。逮捕された場合でもプレイヤーであれば控訴すると不起訴になる可能性はあることから、オンラインカジノを理由に逮捕された際には弁護士などと相談することが重要です。
日本では現状、海外の運営会社で他の国にもサービスを行っているオンラインカジノのプレイヤーが、逮捕された事例はないのが現状です。しかし、法律が改正されることは十分に考えられます。また、店舗に行って遊んだりサーバーが国内にあるという場合には、日本国内でカジノで遊んでいると判断される可能性が高いため注意が必要です。運営元がしっかりしていないカジノも危険です。ライセンスと運営国もきちんとチェックして、安全性の高いカジノで遊ぶように心がけます。